休日、夜、本に触れて。no.3「子供は『今』を生きているという話。- ホットココアと『ハッピー力』-」

 ▶︎no.2はこちら

休日、夜、本に触れて。no.2「年をとるのは悪くないという話。- ホットレモネードとレモン塩鍋 -」

 

 

こんにちは。

このコーナーは体を温めてくれる「ホット」な飲み物と、

心をほっこり温めてくれる「ホット」な読み物をご紹介します。

休日、また仕事終わりの一人時間、コロナ渦のおうち時間に少しでもお役に立てることができれば幸いです。

 

なかなか気楽に喫茶店へ行けない世の中になってしまいました。

ほんの少し前までは、休日は落ち着いた雰囲気の喫茶店を探し、そこでパラパラ本をめくっては忙しない毎日のリズムを整えていくようなほっこりした感覚が好きでした。

 

おかげで?今では少しずつ、家で喫茶店のまね事をするように。

とてもお洒落な部屋とは言えませんが、

心に寄り添う本とあたたかい飲み物を用意して、

夜の時間を満喫しています。

 

 

◆ある日見かけた親子の話。

 

f:id:plus2do_media:20210329112338j:plain


 

仕事帰りの電車の中で、ベビーカーに乗った小さな男の子が何かに対して「いやだ、いやだ」と大きな声で泣き叫んでいるところに立ち合いました。

 

ベビーカーからおもちゃを出してあげたり、

スマホを見せたり、

「また遊べるから」と話しかけたり…

 

その子のお母さんはあの手この手で泣き止ませようとしていましたが、どうしても男の子は泣き止まない。どうやらさっきまで大好きな車に乗っていたようで、電車に乗るのがいやだそう。

 

あんなにお母さんは頑張っているのに、どうして子供は泣き止まないんだろう。

電車の親子の様子を見ながら、私は子供の頃、眠くて電車を降りるのがいやで、駄々をこねてとても困らせた、という話を母から聞いたことを思い出した。当の困らせた張本人には、そんな記憶は微塵も残っていないのですが。

いつから子供の気持ちが分からなくなったんだろう。

 

あの頃、どんな気持ちだったんだっけ…。

 

 

そんなことを考えながら帰宅した後、ふいに自分の好きな歌手が「子育て本」を出していたのを思い出しました。

今夜は子供の頃よく飲んでいた大好きなホットココアを飲みながら、その本を読んでみることに。




◆『ハッピー力』で知る、子供と大人の時間感覚の違い。

 

本のタイトルはハッピー力 〜親子の「ハッピー」を育てる

シンガーソングライターのKOKIAさんが子育てをする中で大切にされていたという、子供が将来、自分らしく幸せに生きる力=「ハッピー力」のヒントが綴られた一冊です。

 

f:id:plus2do_media:20210329111809j:plain

 

小さな時から困っているときやサポートがほしい時に、「助けて」というシグナルを出せるようにトレーニングすること。

言葉を持たない子供に伝わる注意の仕方。

豊かなボキャブラリー、コミュニケーション能力の育み方などを親子が楽しんで取り組めるヒントがKOKIAさんの言葉でたくさん書かれています。

 

そんな本をパラパラとめくっていると、電車での出来事を目にしていたからか、次の部分が目にとまりました。

  

 

「大人は未来があることが分かる。でも、子供の時間感覚では大人たちが把握している未来までを把握できない。次がある、また今度遊ぼうと言っても、子供たちがなかなか帰ろうとしないのはそのためです」

 

 

「2歳くらいまでの子どもは「今」を生きています

昨日、今日、明日という概念を理解できるようになるのは、もう少し大きくなってからです。それなのに、1歳、2歳の子ども相手に、「明日公園行こうね」と言うと、何が起こるかと言えば、子どもは大好きな「公園」という言葉にだけ反応して「行くー」となります。

そしてママが「明日ね、明日」と説明をしても、時間の流れの概念がわからないので、「公園行きたい!」と泣き出してしまうのです。」

 



子供は、今度公園で遊べることがわからない。

未来があることがわからないから、先の楽しみのために今を耐える、ということが理解できないのだというのです。

 

なるほど、あの時電車でお母さんが必死に「また車乗れるよ」「また遊びに行けるから」と説得していたけれど、もしかしたら男の子にはそれがどういうことなのか、分からなかったのかもしれません。

 

子供たちにとっては、今が全て。

確かに、「今」より未来があることが分からないのだとしたら、「今」遊べないことはその子にとって人生の終わりのような感覚になる。それは泣いてしまうかも。

電車で泣いていた男の子の気持ちを、やっと想像できるようになれたのでした。



 

あの後、お母さんは、男の子と電車から降りて、男の子が落ち着くのを待っていました。

走り出す電車の車窓から見えた男の子は、涙をためながらもニコッと笑っていて可愛かったのをよく覚えています。

 

お母さんと男の子の時間感覚は、今は違うけど、きっといつか一緒になる。子供の時間感覚は焦らせたってどうにもならないから、大人たちは辛抱強く、根気強く歩み寄っていくことでお互い「ハッピー」になれるのかもしれませんね。

 

大きな声で泣く男の子に優しく話しかけるお母さんは、それを感覚的にわかっていたのかなぁ、と感心してしまいました。

お母さんは偉大ですね。



f:id:plus2do_media:20210329111820j:plain

本:KOKIAハッピー力 〜親子の「ハッピー」を育てるあさ出版 /2019.5.23

飲み物: MORIYAMA 喫茶店の味ココア

 

 

▶︎next

休日、夜、本に触れて。 no.4「ありのままを受け入れる恋愛の話。- ローズティーと楠田 夏子 -」

 

 

プラスニドTOPへ戻る